BCターフ2026展望 ディープモンスターが挑む芝2400m、有力馬と歴史を解説

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BCターフ2026は、現地10月31日(日本時間11月1日午前6時36分発走)に米国ケンタッキー州のキーンランド競馬場、芝2400mで行われます。日本からはディープモンスター(牡8歳、栗東・池江泰寿厩舎)が14番ゲートからT.マーカンド騎手と出走し、欧州の強豪がそろうなかで日本馬初制覇に挑みます。

【結果】BCターフ2026結果 ベンヴェヌートチェッリーニが優勝、ディープモンスターは14着

BCターフ2026の概要

BCターフは芝2400m路線の頂点を決めるG1

ブリーダーズカップ(BC)は米国の競馬シーズンを締めくくる祭典で、BCターフは芝2400mのチャンピオンを決めるG1(最も格の高いレース)です。出走できるのは3歳以上の馬で、負担重量は年齢と性別で決まる定量戦です。今年は4歳以上の牡馬・せん馬(去勢された牡馬)が57kg、3歳牡馬が55.5kg、3歳牝馬が54kgで出走します。

JRAの出馬表によると、賞金総額は500万米ドル、1着賞金は260万米ドルで、芝のレースとしては米国最高の総賞金です。出走は14頭までで、取消が出ると補欠馬が繰り上がります。

キーンランドの芝コース

キーンランド競馬場はケンタッキー州レキシントンにある競馬場で、芝コースは1周約1700mのダートコースの内側に設けられています。左回りで、ダートコースよりひと回り小さいぶんコーナーがきつく、2400mでは芝コースを1周以上回ることになります。

歴史と過去の勝ち馬

1984年創設、名馬が名を連ねるBCターフ

BCターフは、BCが始まった1984年から行われている伝統のレースです。2018年にはエネイブル(Enable)が凱旋門賞との同一年制覇を初めて成し遂げ、2023年にはディープインパクト産駒のオーギュストロダン(Auguste Rodin)が勝っています。連覇・2勝の記録を持つのはハイシャパラル(High Chaparral、2002・2003年)、コンデュイット(Conduit、2008・2009年)、レベルスロマンス(Rebel’s Romance、2022・2024年)の3頭です。

騎手ではL.デットーリ騎手とR.ムーア騎手の5勝、調教師ではA.オブライエン調教師の7勝が最多で、同厩舎は今年も2頭を送り込みます。近年は欧州馬の強さが目立ち、米国馬の勝利は2019年のブリックスアンドモルタル(Bricks and Mortar)が最後です。

BCターフ 過去5年の勝ち馬

年 勝ち馬 騎手
2025年 エシカルダイヤモンド(Ethical Diamond) D.マクモナグル
2024年 レベルスロマンス(Rebel’s Romance) W.ビュイック
2023年 オーギュストロダン(Auguste Rodin) R.ムーア
2022年 レベルスロマンス(Rebel’s Romance) J.ドイル
2021年 イビル(Yibir) W.ビュイック

日本馬のBCターフ挑戦

JRAによると、日本調教馬は2012年のトレイルブレイザー(4着)を皮切りに、これまでのべ4頭がBCターフに挑戦しています。最高着順は2024年ローシャムパークのクビ差2着です。ディープモンスターが勝てば、日本馬として初めての制覇になります。

出走馬と有力馬

BCターフ2026の出走馬一覧

枠順は10月27日(日本時間)に決まりました。その後8番テストスコアが出走を取り消し、補欠1番手だったマップオブスターズが15番ゲートから繰り上がりました。補欠2番手のテレスコピックも取り消しとなり、出走予定は14頭です。

馬番 馬名 騎手 調教師
1 エシカルダイヤモンド(Ethical Diamond) D.マクモナグル W.マリンズ(愛)
2 ベンヴェヌートチェッリーニ(Benvenuto Cellini) R.ムーア A.オブライエン(愛)
3 ミナレットステーション(Minaret Station) J.オルティス W.ウォルデン(米)
4 ファーブリッジ(Far Bridge) J.ヴェラスケス M.クレメント(米)
5 エルコルドベス(El Cordobes) W.ビュイック C.アップルビー(英)
6 バーナムスクエア(Burnham Square) B.ヘルナンデスJr. I.ウィルキス(米)
7 ホタツェル(Hotazhell) S.フォーリー J.ハリントン(愛)
8 テストスコア(Test Score) 出走取消
9 ジョアンナウォルシュ(Johanna Walsh) M.バルザローナ J.オブライエン(愛)
10 ティファニー(Tiffany) L.モリス M.プレスコット(英)
11 シュルヴィー(Survie) F.プラ G.ボーウィー(英)
12 ダイヤモンドネックレス(Diamond Necklace) C.スミヨン A.オブライエン(愛)
13 ベイシティローラー(Bay City Roller) O.マーフィー G.スコット(英)
14 ディープモンスター T.マーカンド 池江泰寿(日)
15 マップオブスターズ(Map of Stars) J.ドイル F.グラファール(仏)
16 テレスコピック(Telescopic) 出走取消(補欠馬)

モーニングライン上位の有力馬

モーニングラインとは、主催者側が発表する事前の想定オッズのことです。JRAが掲載しているEQUIBASE提供の参考オッズ(10月29日時点、単勝換算)では、ダイヤモンドネックレスが4.0倍で最上位、ベイシティローラー6.0倍、ベンヴェヌートチェッリーニ7.0倍、バーナムスクエア9.0倍、エシカルダイヤモンドとティファニーが11倍と続きます。ディープモンスターは31倍です。

ダイヤモンドネックレス(牝3歳)は、今年仏1000ギニー、仏オークス、英国のナッソーSとG1を3勝しました。凱旋門賞では大外枠から3着に入り、初めての2400mにも対応しています。

ベイシティローラー(牡4歳)は、6月に英国のコロネーションCを勝ち、凱旋門賞2着、英チャンピオンS3着と大舞台で上位を続けています。JRAの出馬表に載るレーティング(能力を数値化した評価)は125で、出走馬のなかで最も高い数字です。

ベンヴェヌートチェッリーニ(牡3歳)は今年の愛ダービー馬で、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSでも古馬相手に3着でした。前走の凱旋門賞は9着でした。

バーナムスクエア(せん4歳)は地元米国の期待馬です。3歳時はダートで走っていましたが、芝に転じて今年4月にキーンランドの芝2400mで行われたエルクホーンS(G2)を大差で勝ち、8月にはアーリントンミリオンS(G1)も制しました。

このほか、昨年の覇者エシカルダイヤモンド(せん6歳)が連覇をかけて出走し、ベルリン大賞(G1)とケンタッキーターフCを勝ったティファニー(牝6歳)も好調です。

日本馬の顔ぶれ

ディープモンスターの今年の歩み

ディープモンスターは父ディープインパクトの8歳馬で、通算30戦7勝です。昨年10月の京都大賞典(G2)を勝ち、今年は2月にカタールのアミールトロフィー(G2)を勝って海外重賞のタイトルを手にしました。5月には香港のチャンピオンズ&チャターC(G1)で3着に入り、10月4日の京都大賞典は4着でした。

日付 レース(開催地) 着順
2026年2月14日 アミールトロフィー(G2・カタール) 1着
2026年5月24日 チャンピオンズ&チャターC(G1・香港) 3着
2026年10月4日 京都大賞典(G2・京都) 4着

ディープモンスターの現地での調整

鞍上は英国のT.マーカンド騎手です。現地では10月24日にキーンランドのダートコースで追い切られ、6ハロン(約1200m)を1分16秒80で走っています(EQUIBASE発表)。国内最終戦となった京都大賞典前の調整はディープモンスターの京都大賞典最終追い切りの記事で、枠順決定の詳細はディープモンスターのBCターフ14番枠決定の記事で紹介しています。

展開の見通し

BCターフ2026は外枠のディープモンスターの位置取りがカギ

JRAの出走馬紹介では、ベンヴェヌートチェッリーニの持ち味として先行力が挙げられており、2番ゲートから前のポジションを取りにいく形になりそうです。

ディープモンスターの14番ゲートは、枠順決定時には14頭立ての大外でしたが、繰り上がりのマップオブスターズが15番に入るため、外にもう1頭いる並びになりました。コーナーのきついコースでは外を回るほど距離のロスが大きくなるため、スタート後に内へ寄せて前目か中団の位置を確保できるかどうかが大事になりそうです。一方で外寄りの枠は馬群に包まれにくく、仕掛けたい場面で進路を選びやすいという面もあります。人気上位のダイヤモンドネックレスとベイシティローラーも12番、13番と近くに並ぶため、これらの動きを見ながらの競馬になると見られます。

馬券発売と視聴

JRAはBCターフを11Rとして発売

JRAはBCターフを第11レースとして馬券を発売します。発走は日本時間11月1日午前6時36分(現地10月31日17時36分)の予定です。発売は即PAT・A-PATのネット投票とUMACA投票で、10月31日22時30分(準備が整えば早まる場合あり)から発走2分前までです。単勝、複勝、馬連、ワイド、馬単、3連複、3連単の7種類で、オッズは日本独自のものになります。

テレビではグリーンチャンネルが11月1日午前2時から8時30分まで「2026ブリーダーズカップ中継」を無料放送し、ラジオNIKKEI第1でも実況中継があります。日本馬全8頭の枠順と発走時刻はブリーダーズC2026日本馬8頭の枠順と鞍上まとめで一覧にしています。

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G1の前後は「グリーンチャンネル」がもっと楽しい

レース中継はJRAの無料ネット配信でも見られるようになりましたが、調教の様子や陣営の声を伝える展望番組、レース後の回顧、地方・海外競馬の中継まで楽しめるのが競馬専門チャンネル「グリーンチャンネル」です。テレビの大画面で週末の大一番をじっくり味わいたい方は、スカパー!で視聴方法を確認してみてください。

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管理人のひとこと

8歳でBCの大舞台に立つディープモンスターには、ベテランらしいたくましさを感じます。今年はカタールで重賞を勝ち、香港のG1でも3着と、海外でこそ力を出せる馬になりました。相手は凱旋門賞の上位馬など欧州の一線級ばかりですが、ディープインパクト産駒らしい伸びをキーンランドでも見せてほしいです。無事にゴールまで走り切ることを願いつつ、早起きして声援を送ります。

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