BCダートマイル2026は、現地10月31日(日本時間11月1日午前3時26分発走)に米ケンタッキー州のキーンランド競馬場で行われます。日本からは、6月のさきたま杯でJpnI初制覇を果たしたロードフォンス(牡6歳)が6番枠から横山和生騎手とともに挑みます。レーティングは出走馬の中で最上位ですが、課題は初めて勝ちを狙う1600mという距離になりそうです。
【結果】BCダートマイル2026結果 ファーザーアドゥがハナ差V、ロードフォンスは6着
BCダートマイル2026の概要
BCダートマイルはダート1マイルのG1
ブリーダーズカップ(BC)は、米国の競馬シーズンを締めくくる祭典で、距離や芝・ダートごとに「世界王者」を決めるG1(最高格のレース)がそろいます。BCダートマイルはその名のとおりダートの1マイル(約1600m)で争われる一戦で、3歳以上の馬が出走できます。負担重量は年齢によって決まる定量で、ロードフォンスは57.0キロを背負います。出走できるのは最大12頭までとされています。
JRAによると、賞金総額は100万米ドルで、1着賞金は52万米ドルです。今年は11頭が枠順抽選を受けましたが、9番フォージドスティール(Forged Steel)が出走を取り消し、10頭で争われる見込みです。
キーンランドのダートコース
舞台のキーンランド競馬場は、ケンタッキー州レキシントンにある競馬場で、ダートコースは左回りです。なお、2015年にキーンランドでBCが開かれた際は、ふだん1マイルのダート戦を行わないコース形態のため、スタート位置とゴールラインを工夫して距離を合わせた経緯があります。
歴史と過去の勝ち馬
2007年創設、連覇は2頭
BCダートマイルは2007年にモンマスパーク競馬場で初めて行われ、2009年にG1に格付けされました。BCの中では比較的新しいレースです。これまでに連覇を果たしたのは、2013・14年のゴールデンセンツ(Goldencents)と、2022・23年のコディーズウィッシュ(Cody’s Wish)の2頭です。
注目は、2024年の覇者フルセラーノ(Full Serrano)が今年も出走することです。昨年は5着に敗れており、王座の奪還をかけて臨みます。
BCダートマイル 過去10年の勝ち馬
| 年 | 勝ち馬 | 騎手 |
| 2025年 | ナイソス(Nysos) | F.プラ |
| 2024年 | フルセラーノ(Full Serrano) | J.ロザリオ |
| 2023年 | コディーズウィッシュ(Cody’s Wish) | J.アルバラード |
| 2022年 | コディーズウィッシュ(Cody’s Wish) | J.アルバラード |
| 2021年 | ライフイズグッド(Life Is Good) | I.オルティスJr. |
| 2020年 | ニックスゴー(Knicks Go) | J.ロザリオ |
| 2019年 | スパントゥラン(Spun to Run) | I.オルティスJr. |
| 2018年 | シティオブライト(City of Light) | J.カステヤーノ |
| 2017年 | バトルオブミッドウェー(Battle of Midway) | F.プラ |
| 2016年 | タマークズ(Tamarkuz) | M.スミス |
出走馬と有力馬
BCダートマイル2026の出走馬一覧
| 馬番 | 馬名 | 騎手 | 調教師 |
| 1 | ファーザーアドゥ(Further Ado) | F.プラ | B.コックス |
| 2 | ティークラフト(T Kraft) | J.アルバラード | W.モット |
| 3 | フルセラーノ(Full Serrano) | J.ロザリオ | J.サドラー |
| 4 | チャンクオブゴールド(Chunk of Gold) | J.トーレス | E.ウエスト |
| 5 | コールバトル(Coal Battle) | J.ヴァルガス | L.ブライリー |
| 6 | ロードフォンス | 横山和生 | 安田翔伍 |
| 7 | ブラケットバスター(Bracket Buster) | J.ヴェラスケス | V.オリヴァー |
| 8 | ムーンライト(Moonlight) | M.フランコ | P.ミラー |
| 9 | フォージドスティール(Forged Steel) | 出走取消 | |
| 10 | オーウェンオールマイティ(Owen Almighty) | L.サエス | B.リンチ |
| 11 | アイアンマンカル(Iron Man Cal) | T.ガファリオン | P.ダマート |
※JRAの出馬表にもとづきます。9番の取り消しにより、10番オーウェンオールマイティのゲート番号は9に変わっています。
モーニングライン上位の有力馬
主催者側が出走前に示す想定オッズ「モーニングライン」(JRAが掲載したEquibase提供の数値)では、ファーザーアドゥが3.0倍で最上位、ブラケットバスターが4.5倍、コールバトルが7.0倍、チャンクオブゴールドが9.0倍で続き、フルセラーノとオーウェンオールマイティが11倍です。ロードフォンスは16倍と評価されています。
ファーザーアドゥ(牡3歳)は、4月にこのキーンランドで行われたブルーグラスS(G1)を11馬身差で圧勝した3歳馬です。ケンタッキーダービーは11着でしたが、その後マットウィンS(G3)を勝ち、前走のペンシルベニアダービー(G1)でも2着に入りました。勝った舞台に戻るのは心強い材料でしょう。
ブラケットバスター(牡4歳)は、昨年のトラヴァーズS(G1)で2着に入った実力馬です。今年は8月のウエストバージニアガバナーズSを15馬身差で大勝し、前走のパークスダートマイルSも2着と好調を保っています。
フルセラーノ(牡7歳)は2024年の本レースの勝ち馬です。今年はペガサスワールドカップ(G1)、パシフィッククラシックS(G1)でともに3着と、一線級を相手に崩れていません。経験の豊富さでは出走馬の中で抜けた存在です。
このほか、今年は勝ち星がないものの重賞で連続2着のチャンクオブゴールド、前走アックアックS(G3)でアタマ差2着のコールバトルも上位をうかがう存在です。
日本馬の顔ぶれ
ロードフォンスはさきたま杯でJpnI初制覇
ロードフォンスは父ロードカナロア、母オーシュペールという血統の牡6歳で、栗東・安田翔伍厩舎に所属しています。通算22戦8勝で、今年は2月の根岸S(GIII)を勝って始動し、黒船賞4着、かしわ記念3着を経て、6月24日のさきたま杯でJpnI初制覇を果たしました。JRAの出馬表に載るレーティングは116で、今回の出走馬の中で最も高い数字です。
さきたま杯の後、横山和生騎手は1勝クラスから乗ってきた相棒について「本当にうれしいです」と喜び、安田翔伍調教師は「今後は海外も選択肢に入れて考えたいと思います」と話していました。その言葉どおり、秋の目標に米国のBCを選んだ形です。
横山和生騎手と最終追い切り、課題は1600m
JRAの発表では、ロードフォンスは現地10月27日にキーンランド競馬場のダートコースで横山和生騎手を背に単走で追い切られ、4ハロン(約800m)51秒60を記録しています。
一方で、JRAの紹介でも触れられているように、これまでの勝ち鞍は1400m以下が中心で、1600mでの勝利はまだありません。昨年は1600m中心に使われて勝ち切れないレースが続いたこともあり、米国の速いダートでの1マイルをどう乗り切るかが最大の焦点になりそうです。
展開の見通し
BCダートマイル2026は先行争いが速くなりそう
前走で逃げ切った馬として目立つのが、10月のヴォスバーグSを先頭のまま押し切ったティークラフトです。2番枠からスタートするため、内からハナ(先頭)を主張する形が考えられます。JRAの紹介で先行力が魅力とされるオーウェンオールマイティとアイアンマンカルは外の枠に入っており、外から前へ取りつきに行くと見られます。米国のダート戦はスタート直後からペースが上がりやすいため、先行勢がそろったことで前半は速い流れになりそうです。
ロードフォンスはさきたま杯で3番手を追走して抜け出しており、今回も好位から運ぶ形が考えられます。6番枠は内外のちょうど中間で、先行勢の動きを見ながら位置を決めやすい枠と言えそうです。前走で2〜3番手から運んだブラケットバスター、4番手から差してきたファーザーアドゥも近い位置にいると見られ、最後の直線では好位勢の争いに、後方から追い込むムーンライトなどが加わる展開になりそうです。
馬券発売と視聴
JRAはBCダートマイルを6Rとして発売
JRAはBCダートマイルを「6R」として馬券を発売します。発走予定は日本時間11月1日(日)午前3時26分(現地10月31日午後2時26分)で、発売は10月31日(土)から始まっています。購入は即PAT・A-PATなどのインターネット投票とUMACA投票が対象で、オッズはJRA独自のものになります。同じ日の朝にはBCスプリントやBCクラシックなど日本馬が出走するほかのレースも続くため、各レースの日本馬の枠順・鞍上はブリーダーズC2026日本馬8頭の枠順と鞍上まとめで確認できます。最終レースのBCクラシックについてはBCクラシック2026ガイドで詳しく紹介しています。
G1の前後は「グリーンチャンネル」がもっと楽しい
レース中継はJRAの無料ネット配信でも見られるようになりましたが、調教の様子や陣営の声を伝える展望番組、レース後の回顧、地方・海外競馬の中継まで楽しめるのが競馬専門チャンネル「グリーンチャンネル」です。テレビの大画面で週末の大一番をじっくり味わいたい方は、スカパー!で視聴方法を確認してみてください。
管理人のひとこと
浦和でJpnIを勝ったあの日から、ロードフォンスがアメリカのダートを走る姿を見られるなんて、本当に夢のようです。1勝クラスから乗ってきた横山和生騎手とのコンビで、大舞台での初めての1マイル勝利に挑む姿を、日本の夜明け前にしっかり応援したいと思います。BCデーの先陣を切る日本馬として、まずは無事に、そして悔いのない走りを見せてほしいですね。
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