JBCクラシック2026展望 3歳ワンダーディーンら挑む金沢2100m、有力馬と歴史

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JBCクラシック2026は11月3日16時25分、金沢競馬場のダート2100mで発走します。3歳のワンダーディーン、白山大賞典を勝ったホウオウルーレット、帝王賞2年連続2着のアウトレンジ、川崎記念馬カゼノランナー、地方の総大将セラフィックコールなど12頭がそろった混戦です。全出走馬の前走、過去の勝ち馬と陣営の「縁」、逃げ・先行馬が多い今年の展開を中心に整理します。

JBCクラシック2026の概要

JBCクラシックはダート中長距離の頂点を決めるJpnI

JBCクラシックは、地方競馬と中央競馬(JRA)の馬がいっしょに走る「交流競走」で、格付けはJpnIです。Jpnは日本独自の格付け表記で、JpnIは中央のGIにあたる最上位のランクを意味します。出走条件はサラブレッド系3歳以上、出走枠は12頭で、負担重量は3歳55kg、4歳以上57kg(牝馬2kg減)の定量です。1着賞金は1億円で、優勝馬の馬主にはレモンポップの種付け権も贈られます。

舞台は右回り・直線236mの金沢ダート2100m

金沢競馬場は1周1200mの右回りダートコースで、高低差がなく、ゴール前の直線は236mと短いのが特徴です。2100mは1周半以上回る長丁場で、道中の位置取りと3〜4コーナーでの動き出しが勝負を左右しやすいコースです。金沢ダート2100mのコースレコードは2分10秒3(2021年9月22日、メイショウカズサ)です。

歴史と過去の勝ち馬

JBCクラシックの歩みと金沢での開催

JBC(ジャパンブリーディングファームズカップ)は、アメリカのブリーダーズカップを手本に、2001年にJBCクラシックとJBCスプリントの2競走で始まりました。2011年にJBCレディスクラシック、2020年にJBC2歳優駿が加わり、現在は4競走で行われています。開催地を固定しない持ち回り開催が特徴で、2018年にはJRAの京都競馬場でも行われました。距離は2000mが原則ですが、開催場に合わせて変わります。

金沢での開催は2013年、2021年に続き今年が5年ぶり3回目です。2013年はホッコータルマエが1番人気にこたえて勝ち、2021年は船橋のミューチャリーが6番人気で優勝し、地方所属馬としてこのレース史上初の勝利を挙げました。過去25回で地方馬の勝利はこの1回だけです。

記録面では、武豊騎手の8勝が最多で、馬ではアドマイヤドン(2002〜04年)とヴァーミリアン(2007〜09年)が3連覇を達成しています。

JBCクラシック 過去10年の勝ち馬

年 開催場 勝ち馬 騎手
2025年 船橋 ミッキーファイト C.ルメール
2024年 佐賀 ウィルソンテソーロ 川田将雅
2023年 大井 キングズソード J.モレイラ
2022年 盛岡 テーオーケインズ 松山弘平
2021年 金沢 ミューチャリー(船橋) 吉原寛人
2020年 大井 クリソベリル 川田将雅
2019年 浦和 チュウワウィザード 川田将雅
2018年 京都 ケイティブレイブ 福永祐一
2017年 大井 サウンドトゥルー 大野拓弥
2016年 川崎 アウォーディー 武豊

※2021年のミューチャリー以外はすべてJRA所属馬です。

過去の勝ち馬とつながる今年の陣営

今年の陣営には、このレースの勝利経験者が多くいます。ワンダーディーンの高柳大輔調教師は2022年にテーオーケインズで優勝しており、その時の鞍上の松山弘平騎手は今年アウトレンジに騎乗します。アウトレンジを管理する大久保龍志調教師も、2019年にチュウワウィザードで勝っています。

ストレングスの寺島良調教師は2023年のキングズソード、カゼノランナーの松永幹夫調教師は騎手として第1回(2001年)のレギュラーメンバー、調教師として2016年のアウォーディーで勝利を経験しました。ワンダーディーンの母の父も、2012年の勝ち馬ワンダーアキュートです。

出走馬と有力馬

JBCクラシック2026の全出走馬と前走

枠 馬番 馬名 性齢 所属(調教師) 騎手 前走(着順)
1 1 ストレングス 牡5 JRA栗東(寺島良) 小崎綾也 南部杯(2着)
2 2 アウトレンジ 牡6 JRA栗東(大久保龍志) 松山弘平 白山大賞典(3着)
3 3 サントノーレ 牡5 大井(荒山勝徳) 矢野貴之 帝王賞(13着)
4 4 ダンテバローズ 牡6 兵庫(新子雅司) 小牧太 白山大賞典(4着)
5 5 ゴールドギア 牡11 愛知(榎屋充) 木之前葵 ゴールド争覇(10着)
5 6 セラフィックコール 牡6 川崎(内田勝義) 吉原寛人 東京記念(1着)
6 7 ユメノホノオ 牡6 高知(田中守) 笹川翼 白山大賞典(7着)
6 8 オディロン 牡7 兵庫(森澤友貴) 吉村智洋 白山大賞典(8着)
7 9 マンガン 牡9 金沢(田嶋弘幸) 西啓太 金沢A1特別(7着)
7 10 ホウオウルーレット 牡7 JRA美浦(栗田徹) 岩田康誠 白山大賞典(1着)
8 11 ワンダーディーン 牡3 JRA栗東(高柳大輔) C.デムーロ ジャパンダートクラシック(2着)
8 12 カゼノランナー 牡5 JRA栗東(松永幹夫) 西村淳也 日本テレビ盃(4着)

※地方競馬情報サイトの出馬表(11月2日時点)より。出走取消馬はありません。10月19日発表の選定馬のうちベアバッキューンとリコースパローが回避し、補欠のゴールドギアとマンガンが出走します。前売りオッズは記事作成時点で発表されていないため掲載していません。

同じ舞台で反撃を期すアウトレンジ

アウトレンジは5月の名古屋グランプリ(JpnII)を好位から押し切って重賞3勝目を挙げ、続く帝王賞では2年続けてミッキーファイトの2着でした。秋初戦の白山大賞典は1番人気で3着でしたが、ここをひと叩きして本番に臨みます。10月30日の追い切り後、大久保調教師は「上がっているのは間違いない」と手応えを語っています。

白山大賞典を制したホウオウルーレット

ホウオウルーレットは9月22日の白山大賞典で、大外12番から2周目の向正面でまくって先頭に立ち、2馬身半差で押し切りました。同じ舞台の前哨戦を勝っている点は強みです。栗田調教師はレース後、まくりの戦法について「勝つならこれしかないかなと」と振り返っており、今回も7枠10番からの運び方が注目されます。

年長馬に初めて挑む3歳ワンダーディーン

ワンダーディーンは3月にUAEダービー(GII)を勝ち、ケンタッキーダービーにも挑戦した国際派です。帰国初戦の10月7日のジャパンダートクラシック(JpnI)では、中団から動いていったん先頭に立ち、2着に入りました。今回が年長馬との初対決で、斤量は他馬より2kg軽い55kgです。担当の中野拓也調教助手は「前回より気が入ってピリッとしている感じがします」と好気配を伝えています。

地方勢の総大将セラフィックコールと川崎記念馬カゼノランナー

セラフィックコールはJRAから3月に川崎へ移籍し、9月16日の東京記念を3馬身半差で完勝して重賞4勝目を挙げました。鞍上は2021年にミューチャリーでこのレースを勝った金沢所属の吉原寛人騎手。東京記念のあと「夏を過ごして一段とパワーをつけた」と相棒の成長を語っています。

カゼノランナーは今年、ポルックスS、佐賀記念(JpnIII)、川崎記念(JpnI)と連勝し、JpnI馬の仲間入りを果たしました。その後は帝王賞9着、日本テレビ盃4着で、得意の先行策に持ち込めるかがカギになりそうです。3月のダイオライト記念(JpnII)でセラフィックコールを破ったオディロンも侮れません。

展開の見通し

JBCクラシック2026は逃げ・先行馬の主導権争いに注目

今年は前に行きたい馬がそろいました。1枠1番のストレングスは、前走の南部杯で逃げて2着に粘っており、小崎騎手は「先手を取った後は自分のペースを守りつつ」と振り返っていました。3枠3番のサントノーレは5月の大井記念を逃げ切っており、こちらも先手を取りたいタイプです。大外12番のカゼノランナーも、川崎記念は逃げ、日本テレビ盃は2番手からの競馬でした。内の2頭が先手を主張し、外からカゼノランナーが前をうかがえば、ペースは落ち着きにくいと見られます。

ストレングスは前5走がすべて1700m以下で、2100mは初距離です。ペースが上がれば、好位で脚をためる馬に流れが向く可能性もありそうです。2枠2番のアウトレンジは白山大賞典、名古屋グランプリともに好位から運んでおり、内枠を生かして前を見ながら進める形が想定されます。

直線が短い金沢では、後方の馬は3〜4コーナーで早めに動く必要があります。白山大賞典でまくって勝ったホウオウルーレット、東京記念で2周目3コーナーから先頭に立ったセラフィックコールは、自分から動ける点が強みです。外枠のワンダーディーンは前走で中団から動いていった内容があり、どの位置で流れに乗るかが注目点になりそうです。

中継と馬券

JBCクラシック2026の発走時刻と中継

JBCクラシックは金沢競馬第9競走で、発走時刻は16時25分です。JBC2026特設サイトによると、テレビはBS11(13時30分〜)とグリーンチャンネル(14時〜)が中継します。ネットでは地方競馬ライブなどで視聴できます。

馬券は、JBC2026特設サイトで購入方法としてJRAネット投票(即PATなど)、SPAT4、楽天競馬、オッズパークが案内されています。4競走の選定馬はJBC2026ガイド 4競走の選定馬と注目馬で、枠順決定時の情報はJBCクラシック2026の枠順確定記事で紹介しています。前哨戦はホウオウルーレットが勝った白山大賞典2026、セラフィックコールが勝った東京記念の記事で振り返っています。

管理人からのお知らせ

G1の前後は「グリーンチャンネル」がもっと楽しい

レース中継はJRAの無料ネット配信でも見られるようになりましたが、調教の様子や陣営の声を伝える展望番組、レース後の回顧、地方・海外競馬の中継まで楽しめるのが競馬専門チャンネル「グリーンチャンネル」です。テレビの大画面で週末の大一番をじっくり味わいたい方は、スカパー!で視聴方法を確認してみてください。

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管理人のひとこと

5年前、金沢でミューチャリーが勝った瞬間の大歓声は今でも忘れられません。今年は帝王賞で悔しい思いをしてきたアウトレンジ、海外を経験した3歳のワンダーディーン、地方の意地を背負うセラフィックコールと、応援したくなる馬ばかりです。短い直線で誰が抜け出すのか、全馬が無事にゴールしてくれることを願いながら、夕暮れの金沢を見守りたいと思います。

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