BCマイル2026は、現地10月31日(日本時間11月1日午前5時20分発走予定)に米ケンタッキー州のキーンランド競馬場、芝1600mで行われます。日本からはNHKマイルC2着の3歳馬アスクイキゴミと、24年スプリンターズS覇者のルガルが出走し、主催者の想定オッズで抜けた1番人気に推される前年覇者ノータブルスピーチに挑みます。日本馬の最高着順は4着で、2頭には初の勝利がかかります。
【結果】BCマイル2026結果 デターミニスティックが優勝、アスクイキゴミ5着・ルガル11着
BCマイル2026の概要
BCマイルは芝1マイルの世界一決定戦
ブリーダーズカップマイル(BCマイル)は、米国のブリーダーズカップ(BC)の1競走で、芝1マイル(約1600m)のG1です。3歳以上の馬が出走でき、負担重量は年齢に応じて決まる「定齢重量」(Weight for Age)で行われます。出走枠は最大14頭で、世界各地の指定レースの勝ち馬に出走権が与えられる仕組みがあり、2022年の指定レースには安田記念も含まれていました。総賞金は2007年に200万ドルへ引き上げられています。
舞台はキーンランド競馬場の芝コース
キーンランドは左回りで、JRAの出走馬紹介では、前哨戦のウッドバインマイル(カナダ)より直線が約80m短くなる点が指摘されています。同競馬場でのBCマイルは2015年、2020年、2022年に続く開催です。
歴史と過去の勝ち馬
BCマイルの歩みと名馬たち
BCマイルは、ブリーダーズカップが始まった1984年に創設されました。最多勝は名牝ゴルディコヴァ(Goldikova)で、2008年から10年にかけて3連覇を達成しています。ほかにもミエスク(Miesque)が1987・88年、ルアー(Lure)が1992・93年、ワイズダン(Wise Dan)が2012・13年に連覇しました。
近年はゴドルフィンのC.アップルビー調教師とW.ビュイック騎手のコンビが圧倒的で、2021年から23年の3連勝に加え、昨年もノータブルスピーチで勝っており、ともにこのレース最多の4勝を挙げています。
BCマイル 過去10年の勝ち馬
| 年 | 勝ち馬 | 騎手 |
| 2025年 | ノータブルスピーチ(Notable Speech) | W.ビュイック |
| 2024年 | モアザンルックス(More Than Looks) | J.オルティス |
| 2023年 | マスターオブザシーズ(Master of The Seas) | W.ビュイック |
| 2022年 | モダンゲームズ(Modern Games) | W.ビュイック |
| 2021年 | スペースブルース(Space Blues) | W.ビュイック |
| 2020年 | オーダーオブオーストラリア(Order of Australia) | P.C.ブドー |
| 2019年 | ユニ(Uni) | J.ロザリオ |
| 2018年 | エキスパートアイ(Expert Eye) | L.デットーリ |
| 2017年 | ワールドアプルーヴァル(World Approval) | J.ヴェラスケス |
| 2016年 | ツーリスト(Tourist) | J.ロザリオ |
日本馬のBCマイル挑戦
日本調教馬のこれまでの最高着順は、24年テンハッピーローズの4着です。昨年は中内田充正厩舎のアルジーヌが挑み、後方から追い上げて6着でした。3着以内もまだありません。
出走馬と有力馬
BCマイル2026の出走馬(枠順)
枠順は現地10月27日に決まり、14頭が登録しました。米国ではゲート番号がそのまま馬番になります。その後6番ズールーキングダムが出走を取り消し、13頭で争われる見込みです。想定オッズは、JRAが掲載したEQUIBASE社提供のモーニングライン(事前の予想オッズ)を日本式の単勝オッズで表したものです。
| 馬番 | 馬名 | 騎手 | 想定オッズ |
| 1 | デターミニスティック(Deterministic) | K.カムーシュ | 9.0 |
| 2 | レイクフォレスト(Lake Forest) | C.ファロン | 7.0 |
| 3 | ファクトゥールシュヴァル(Facteur Cheval) | M.フランコ | 31 |
| 4 | カボスピリット(Cabo Spirit) | M.スミス | 31 |
| 5 | アスクイキゴミ | 坂井瑠星 | 21 |
| 6 | ズールーキングダム(Zulu Kingdom) | 出走取消 | - |
| 7 | キラート(Qirat) | C.キーン | 31 |
| 8 | ノータブルスピーチ(Notable Speech) | W.ビュイック | 2.4 |
| 9 | レトリカル(Rhetorical) | J.オルティス | 9.0 |
| 10 | ルガル | O.マーフィー | 31 |
| 11 | フォーミダブルマン(Formidable Man) | J.ヴェラスケス | 16 |
| 12 | トゥルーラブ(True Love) | W.ローダン | 9.0 |
| 13 | ブリリアントバーティ(Brilliant Berti) | B.ヘルナンデスJr. | 31 |
| 14 | プエルトリコ(Puerto Rico) | R.ムーア | 11 |
連覇を狙うノータブルスピーチ
想定オッズ2.4倍で断然の評価を受けるのが、英国のアップルビー厩舎のノータブルスピーチ(牡5歳)です。今年は英国のロッキンジS、シティオブヨークS、カナダのウッドバインマイルとG1を3勝。昨年のBCマイルでは最内を突いて抜け出しました。陣営は追い切り後の様子を「状態は抜群」と伝えています。勝てばワイズダン以来の連覇です。
米国勢の柱デターミニスティックとレトリカル
1番枠のデターミニスティック(牡5歳、M.クレメント厩舎)は、米国の芝G1マンハッタンSとフォースターデイヴSを2年続けて制した米芝路線の中心的存在です。前走のウッドバインマイルはノータブルスピーチの2着でした。9番枠のレトリカル(せん5歳、W.ウォルデン厩舎)は、今年ターフクラシックSに勝ち、10月にはキーンランドのターフマイルSを連覇。I.オルティスJr.騎手の落馬負傷により、J.オルティス騎手が代役を務めます。
欧州から来たレイクフォレストとトゥルーラブ
想定2番人気のレイクフォレスト(せん5歳、W.ハガス厩舎)は、前走キーンランドのターフマイルSでレトリカルの2着。今年はG1で2着が続いており、末脚が武器です。A.オブライエン厩舎の3歳牝馬トゥルーラブは、今年の英1000ギニーと前走のフォレ賞(フランス)を制しました。昨年2着のフォーミダブルマンは今年シューメーカーマイルSを勝っています。
日本馬の顔ぶれ
アスクイキゴミは4戦目で世界の舞台へ
アスクイキゴミは牡3歳、栗東・藤原英昭厩舎の所属で、父はロードカナロアです。2月の東京の新馬戦、4月のチャーチルダウンズC(G3)と無傷で連勝し、5月のNHKマイルCで2着に入りました。BCマイルはキャリア4戦目で、当初は除外対象でしたが、回避馬が出て出走がかないました。
鞍上はチャーチルダウンズCを勝った時と同じ坂井瑠星騎手です。現地では芝コースで追い切り、藤原調教師は日本より芝が重く感じたとしたうえで、「この芝を経験させたというのは大きいアドバンテージ」と手応えを語りました。5番枠については「内枠が欲しかったので、絶好枠だと思います」と歓迎しています。
ルガルは初の芝マイルに挑戦
ルガルは牡6歳、栗東・杉山晴紀厩舎の所属で、父はドゥラメンテです。24年のスプリンターズSなど重賞3勝を挙げてきました。今年は3月のドバイ・アルクオーツスプリント(G1)で2着に入り、前走のスプリンターズSは14着でした。昨年12月には阪神C(芝1400m)を勝っており、今回が初の芝1600mです。
追い切りに乗った泉谷楓真騎手は、苦手な左回りを意識した調整に「心配はなさそう」と感触を話しました。鞍上のO.マーフィー騎手は距離と10番枠を気に入っているとのことで、泉谷騎手は「海外遠征には慣れています」「前走より状態は良くなっていると思います」とも伝えています。
展開の見通し
BCマイル2026は先行争いがカギ
前に行くと見られるのが1番枠のデターミニスティックです。調教師は「スタートを切って前に行く」と話しており、最内枠から主導権を取りに行く可能性があります。キーンランドを得意とするレトリカルも先行して粘る形が持ち味で、9番枠から好位を取りに行くと見られます。4番枠のカボスピリット、11番枠のフォーミダブルマンも前で運ぶタイプです。
先行馬がそろい、ペースはある程度流れそうです。直線が短いため、後方の馬は外を回らされやすく、内で脚をためて進路を見つけられるかがポイントになりそうです。ノータブルスピーチは8番枠から中団あたりで脚をため、レイクフォレストは後方から追い込む形になると見られます。
アスクイキゴミはチャーチルダウンズCで好位から抜け出しており、5番枠から内の好位を確保できれば理想的な流れになりそうです。ルガルは10番枠からスプリント戦で培ったスピードを生かし、無理なく流れに乗れるかが注目点になりそうです。
馬券発売と発走時刻
JRAはBCマイルを9レースとして発売
JRAはBCマイルを9レースとして馬券を発売します。発売は日本時間10月31日で、発走予定時刻は日本時間11月1日午前5時20分です。同日はBCダートマイル(6R)、BCスプリント(8R)、BCターフ(11R)、BCクラシック(12R)も発売されます。日本馬の枠順と鞍上はブリーダーズC2026日本馬8頭の枠順と鞍上まとめで一覧にしています。メインのクラシックについてはBCクラシック2026ガイドも合わせてご覧ください。アスクイキゴミが2着したNHKマイルCの歴史と特徴も解説しています。
G1の前後は「グリーンチャンネル」がもっと楽しい
レース中継はJRAの無料ネット配信でも見られるようになりましたが、調教の様子や陣営の声を伝える展望番組、レース後の回顧、地方・海外競馬の中継まで楽しめるのが競馬専門チャンネル「グリーンチャンネル」です。テレビの大画面で週末の大一番をじっくり味わいたい方は、スカパー!で視聴方法を確認してみてください。
管理人のひとこと
デビューからわずか4戦目で世界の大舞台に立つアスクイキゴミと、スプリント王から初の芝マイルに挑むルガル。歩んできた道はまるで違う2頭が、同じゲートに並ぶのが何とも楽しみです。相手は連覇を狙う欧州の名マイラーと、地元の強豪たち。簡単な戦いではありませんが、日本馬にとってまだ届いていない表彰台、そしてその先の景色を見せてほしいと願っています。2頭と全馬の無事を祈りながら、早起きして見届けます。
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