2026年6月28日(日)、福島競馬場・芝1800m(G3)で行われた第64回ラジオNIKKEI賞。1番人気に支持されたサノノグレーターが田辺裕信騎手の好騎乗とともに豪快に差し切り、28年ぶりとなるコースレコード(1分46秒台)を叩き出して重賞初制覇を飾った。
単なる「重賞制覇」にとどまらない、歴史的なタイムが刻まれたこのレース。改めてそのレース内容を深く掘り下げ、今後の秋路線についても考察する。
レース回顧:なぜサノノグレーターは勝てたのか
ペースと展開
スタートからテンのペースは平均よりやや速め。前半3ハロンを高いラップで通過したことで、先行勢には厳しい流れとなった。サノノグレーターは中団後方に控えながら、道中は折り合いを保った。
| ラップ区分 | 傾向 | サノノグレーターの位置 |
|---|---|---|
| 前半600m | 速め(ハイペース気味) | 中団後方・折り合い重視 |
| 中間600m | 少し緩む | じっくり脚をためる |
| 後半600m | 急加速・コース最速ラップ | 外を回して一気の末脚 |
田辺裕信騎手の好判断
田辺裕信騎手が際立ったのは、3コーナーからの仕掛けどころ。「ここだ」というタイミングでスムーズに外へ持ち出し、直線では追い出しを我慢させることなく追うだけ。馬の末脚を最大限に引き出す、経験と感覚が融合したベテランの好騎乗だった。
28年ぶりコースレコード更新の意味
福島・芝1800mのコースレコードが書き換えられたのは28年ぶり。時計の出やすい馬場コンディションに恵まれた面もあるが、それ以上に馬のポテンシャルとレースの内容の高さが証明された数字だ。
「信じて後ろから追ったら、最後まで伸びてくれました。今日のレースはこの馬が走ってくれた結果です」(田辺裕信騎手・レース後コメント要旨)
サノノグレーター:今後の秋路線を展望
想定される秋のローテーション
| 時期 | 候補レース | グレード | 距離 |
|---|---|---|---|
| 9月中旬 | セントライト記念 | G2 | 中山・芝2200m |
| 9月下旬 | 神戸新聞杯 | G2 | 阪神・芝2400m |
| 10月下旬 | 菊花賞 | G1 | 阪神・芝3000m |
3歳馬のラジオNIKKEI賞勝ち馬として最も自然なローテーションはセントライト記念(G2)→ 菊花賞(G1)のステップ。今回28年ぶりのコースレコードを叩き出したスタミナと末脚の持続力は、3000mの菊花賞でも十分通用すると見る関係者は多い。
課題と注目点
- 距離延長への対応:1800mのコースレコードは出したが、2200m・3000mへの適性はまだ未知数
- 夏の成長:放牧でどれだけ馬体が成長するか
- 秋の強豪との比較:クロワデュノールなど春のG1馬が秋路線に登場した場合の力関係
出走取消の波乱:サウンドムーブ不在が与えた影響
レース前日に出走取消となったサウンドムーブ(斉藤崇史師)の不在も、展開面でサノノグレーターに有利に働いた可能性がある。先行力の高いサウンドムーブがいたとすれば、もう少し前のペースが落ち着いた可能性も否定できない。
管理人のひとこと
ラジオNIKKEI賞の歴史を調べると、かつてこのレースから菊花賞へと駒を進めた名馬は数多い。ミスターシービー、スペシャルウィーク……とはいえ、28年ぶりのコースレコードというのはひとつの「時代の証明」です。
サノノグレーターという名前がまだ多くの方には馴染みがないかもしれません。しかし福島の芝1800mに刻まれたあの時計は、秋に向けて「この馬を見逃すな」というメッセージに違いありません。
田辺裕信騎手と共に、どうか晩秋の菊花賞まで走り続けてほしい――管理人は心からそう願っています。

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