【コラム】橋木太希騎手の「重大な非行」が公表されない理由。詮索しないという選択について

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管理人です。

橋木太希騎手が、20歳で騎手を引退しました。今年3月から「重大な非行」を理由に騎乗停止が続き、8月26日付で本人の申請により騎手免許が取り消されています。

このニュースが流れたあと、検索欄に何が並んだか。「橋木太希 何した」「重大な非行 内容」。そして実際に、その問いに応える形の記事が数多く出てきます。

今回は、なぜ詳細が公表されないのか、そしてなぜ私たちがそれを詮索すべきでないのかを書きます。

公表されていないのには、はっきりした理由がある

まず、大前提を確認しておきます。

この件の詳細が明かされていないのは、JRAが情報を持っていないからでも、隠しているからでもありません。理由ははっきりと示されています。

処分を受けた時点で、本人が20歳未満だったからです。

橋木騎手は2006年3月生まれ。騎乗停止となった3月20日の時点では、まだ誕生日を迎えていませんでした。若年者の非行について、内容を公にしないという配慮が働いている。つまりこれは「まだ分からないこと」ではなく、「意図的に伏せられていること」です。

ここが、この件の性質を決めています。

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その予想、AIに「聞いた」だけになっていませんか。

当たる予想をAIに作らせるには、渡す情報と組み立ての順番があります。管理人のやり方をnoteにまとめました。

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憶測で埋めることは、その配慮を壊す行為になる

公表されていない情報は、当然ながら空白として残ります。そして空白は、放っておけば何かで埋まります。

ただ、今回に限っては、その埋める行為の意味が違います。誰かが守るために伏せたものを、外側から推測でこじ開けようとしていることになるからです。

仮に推測が外れていれば、それは事実無根の話を一人の若者に貼りつけたことになります。仮に当たっていたとしても、伏せると決められたものを広めたという結果は変わりません。どちらに転んでも、褒められた話にはなりません。

「何した?」に答える記事は、答えを持っていない

実際に検索してみると、この件を扱った記事がかなりの数出てきます。タイトルには「何した?」「理由は?」「徹底調査」といった言葉が並びます。

そして中身を開くと、書かれているのはJRAの発表内容と、いくつかの推測です。答えは、どこにも書かれていません。書けるはずがないのです。公表されていないのですから。

あれは、答えを持っていないまま「知りたい」という需要だけを取りにいく記事です。読み手の疑問は解消されないまま、一人の若者の名前と「非行」という言葉だけが、検索結果の中で結びついていく。

正直に書けば、当ブログもアクセスで成り立っている以上、こうした需要が大きいことは分かります。分かったうえで、この件については書かないという判断をしました。

彼はもう、騎手ではない

もうひとつ、大きいことがあります。

免許が取り消された時点で、橋木太希さんはJRAの騎手ではなくなりました。今後どうするのかは公表されていませんが、少なくとも騎手として馬に乗ることは、もうありません。

現役の騎手であれば、その騎乗が競馬の公正に直結する以上、ファンが関心を持つ理由はあります。けれど、いまはその立場から離れています。過去の非行の中身を突き止めることに、公の利益があるとは思えません。

そして、まだ20歳です。人生はこの先ずっと続きます。ここで名前と憶測が結びついたまま検索結果に残り続けることが、その人の何十年にどう作用するのか。一度、想像してみてほしいと思います。

管理人のひとこと

知りたいと思うこと自体は、悪ではありません。応援していた騎手が突然いなくなれば、理由を知りたくなるのは自然な感情です。

ただ、知る権利がすべての場面で優先されるわけでもありません。今回は、伏せることに理由があり、その理由を私たちも理解できる。だったら、そこで止まればいい。それだけの話だと思います。

デビューは2024年3月。同じ年にデビューした同期たちは、いま第一線で戦っています。その輪から一度離れることを、20歳で自ら選んだ。その決断の重さだけは、外にいる私たちにも少し想像できます。

確かめられない話は、広げないでおきましょう。騎手ではなくなった一人の若者に、これ以上できることは何もありませんが、それくらいはできるはずです。

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