サマージョッキーズシリーズは、JRAのサマーシリーズの対象重賞で騎手が獲得したポイントを合計し、「夏の重賞で最も活躍した騎手」を決める騎手部門のシリーズです。2007年に始まり、2026年はスプリント・2000・マイルの3シリーズを合わせた15戦が対象でした。対象レース、ポイントの付け方と優勝条件、褒賞金、近年のチャンピオン騎手を、JRA公式の資料をもとに整理します。
サマージョッキーズシリーズとは
サマーシリーズの騎手部門
JRAの「サマーシリーズ」は、夏の重賞を距離ごとにまとめてポイントを競う取り組みです。競走馬部門のサマースプリントシリーズ、サマー2000シリーズ、サマーマイルシリーズが馬の王者を決めるのに対し、サマージョッキーズシリーズは騎手の成績を対象にしています。
騎手は1頭の馬に縛られないため、短距離からマイル、2000mまで、さまざまな対象レースでポイントを積み重ねられます。各地のレースでどれだけ騎乗依頼を集め、結果を出せたかが問われる、夏の重賞の「総合成績表」のようなシリーズといえます。
2026年の対象レース
2026年は、競走馬部門3シリーズの対象レースすべて、計15戦が対象でした(JRA公式「サマーシリーズ2026」より)。
| 開催日 | レース名 | 競馬場 | 距離 | 格 |
| 6月13日 | 函館スプリントS | 函館 | 芝1200m | G3 |
| 6月21日 | しらさぎS | 阪神 | 芝1600m(外回り) | G3 |
| 6月28日 | 函館記念 | 函館 | 芝2000m | G3 |
| 7月5日 | 北九州記念 | 小倉 | 芝1200m | G3 |
| 7月12日 | 七夕賞 | 福島 | 芝2000m | G3 |
| 7月19日 | 小倉記念 | 小倉 | 芝2000m | G3 |
| 7月26日 | 関屋記念 | 新潟 | 芝1600m(外回り) | G3 |
| 8月2日 | アイビスサマーダッシュ | 新潟 | 芝1000m(直線) | G3 |
| 8月9日 | CBC賞 | 中京 | 芝1200m | G3 |
| 8月16日 | 中京記念 | 中京 | 芝1600m | G3 |
| 8月16日 | 札幌記念 | 札幌 | 芝2000m | G2 |
| 8月23日 | キーンランドC | 札幌 | 芝1200m | G3 |
| 8月30日 | 新潟記念 | 新潟 | 芝2000m(外回り) | G3 |
| 9月5日 | 京成杯オータムハンデキャップ | 中山 | 芝1600m(外回り) | G3 |
| 9月6日 | セントウルS | 阪神 | 芝1200m | G2 |
8月16日のように、中京記念と札幌記念が同じ日に別の競馬場で行われることもあり、同じ騎手が両方に乗ることはできません。どのレースに乗るかという選択も、ポイント争いに関わってきます。対象レースは年によって変わることがあります。
ポイントの付け方と優勝条件
サマージョッキーズシリーズのポイント表
対象レースに騎乗した騎手に、着順に応じたポイントが1レースごとに与えられます。表は競走馬部門と共通です。
| 格 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着以下 |
| G2 | 12 | 6 | 5 | 4 | 3 | 1 |
| G3 | 10 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
同着の場合はそれぞれにその着順のポイントが与えられ、競走中止や失格の場合はポイントが付きません。騎手部門ならではのルールとして、騎手が騎乗停止以上の処分を受けた場合は、ポイントが与えられません。
チャンピオンは「1勝以上」の騎手の中の最多ポイント
チャンピオンは、対象レースで1勝以上した騎手のうち、合計ポイントが最も多い騎手です。競走馬部門のような「13ポイント以上」といった最低ラインはありませんが、1勝が必須という点は共通です。最多ポイントの騎手が複数いれば、全員がチャンピオンになります。
この「1勝以上」の条件が効いたのが2018年です。この年はM.デムーロ騎手が32ポイントで最多でしたが、対象レースで勝利がなかったため、1勝以上の騎手の中で最多の25ポイントを挙げた福永祐一騎手がチャンピオンになりました。
褒賞金は100万円と賞品
2026年の規定では、シリーズチャンピオン騎手に100万円の褒賞金と賞品(30万円)が交付されます。チャンピオンが複数の場合、褒賞金は等分です。なお、2007年や2012年の規定では、チャンピオン騎手に12月のワールドスーパージョッキーズシリーズへの出場権も与えられていました。
歴史と近年のチャンピオン騎手
2007年に10戦でスタート、対象レースは時期によって変化
サマージョッキーズシリーズは、サマースプリントシリーズとサマー2000シリーズが始まった翌年の2007年に、新たに加わりました。当初は両シリーズの計10レースが対象でした。その後、対象の範囲は時期によって変わっており、サマーマイルシリーズが新設された2012年には、宝塚記念や函館2歳Sなどの2歳重賞まで含めた夏の重賞が対象になっていました。2026年は、競走馬部門3シリーズの対象レースと同じ15戦です。
近年のサマージョッキーズシリーズ王者
| 年 | チャンピオン騎手 | 合計ポイント |
| 2026年 | 岩田望来 | 40 |
| 2025年 | 松若風馬 | 35 |
| 2024年 | 松山弘平 | 36 |
| 2023年 | 松山弘平 | 31 |
| 2022年 | 浜中俊 | 24 |
| 2021年 | 川田将雅 | 29 |
| 2020年 | 福永祐一 | 34 |
| 2019年 | 川田将雅 | 39 |
| 2018年 | 福永祐一 | 25 |
| 2017年 | 北村友一 | 32 |
| 2016年 | 戸崎圭太 | 41 |
この11年では、松山弘平騎手が2023年と2024年に連覇。福永祐一騎手と川田将雅騎手もそれぞれ2回ずつ制しています。
2026年のサマージョッキーズシリーズ
岩田望来騎手が3勝・40ポイントで頂点に
2026年は、関屋記念、中京記念、新潟記念の3レースを勝ち、セントウルSでも2着に入った岩田望来騎手が40ポイントでチャンピオンになりました。2位は松山弘平騎手の35ポイント、3位は田辺裕信騎手の28ポイントです。馬の路線ごとの仕組みはサマースプリントシリーズの解説、サマーマイルシリーズの解説、サマー2000シリーズの解説にまとめています。
押さえておきたいポイント
- 2007年に始まったサマーシリーズの騎手部門。2026年は3シリーズの計15戦が対象
- チャンピオンは対象レースで1勝以上した騎手の中の最多ポイント
- 騎乗停止以上の処分を受けた場合はポイントなし
- 褒賞金は100万円と賞品(30万円)(2026年の規定)
ほかのG1・三冠・サマーシリーズの解説は、JRAのG1・シリーズ解説まとめから一覧で読めます。
管理人のひとこと
サマージョッキーズシリーズは、夏の間に北海道から九州まで飛び回る騎手たちの頑張りが、ポイントという形で見えるのが楽しいシリーズです。馬のシリーズとはまた違って、短距離もマイルも2000mもすべてが対象なので、乗れる騎手の幅の広さが表れます。2026年の岩田望来騎手のように、夏に結果を積み上げた騎手が秋の大舞台でどう乗るのかも、あわせて注目したいところです。
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