サマーマイルシリーズは、夏に行われる芝1600mの重賞をポイントでつなぎ、合計点で「夏のマイル王」を決めるJRAのシリーズです。2012年に始まり、2026年はしらさぎSから京成杯オータムハンデキャップまでの4戦で争われました。年度に関係なく押さえておきたい仕組みとして、対象レース、ポイントの付け方と優勝条件、褒賞金、近年のシリーズチャンピオンを、JRA公式の資料をもとに整理します。
サマーマイルシリーズとは
夏のマイル重賞をつなぐポイントシリーズ
JRAの「サマーシリーズ」は、夏の重賞を距離ごとにまとめ、複数のレースの成績で王者を決める取り組みです。競走馬部門には短距離のサマースプリントシリーズ、中距離のサマー2000シリーズ、そしてマイルのサマーマイルシリーズがあり、騎手部門のサマージョッキーズシリーズも行われています。
サマーマイルシリーズの対象は、すべて芝1600mの重賞です。春の安田記念と秋のマイルチャンピオンシップの間にあたる時期で、夏の間にマイル戦で結果を残し、秋の大舞台へ弾みをつけたい馬が集まります。対象レースはG3が中心で、ハンデ戦も含まれるため、実績馬と上がり馬が同じ舞台でぶつかるのも特徴です。
2026年の対象レース
2026年の対象は次の4戦でした(JRA公式「サマーシリーズ2026」より)。4戦ともG3です。
| 開催日 | レース名 | 競馬場 | 距離 | 格 |
| 6月21日 | しらさぎステークス | 阪神 | 芝1600m(外回り) | G3 |
| 7月26日 | 関屋記念 | 新潟 | 芝1600m(外回り) | G3 |
| 8月16日 | 中京記念 | 中京 | 芝1600m | G3 |
| 9月5日 | 京成杯オータムハンデキャップ | 中山 | 芝1600m(外回り) | G3 |
対象レースや開催順は年によって変わることがあります。毎年の顔ぶれは、その年のJRAの発表で確認するのが確実です。
ポイントの付け方と優勝条件
サマーマイルシリーズのポイント表
各対象レースの着順に応じて、1レースごとにポイントが与えられます。ポイント表はサマーシリーズ共通で、6着以下でも1ポイントが入ります。
| 格 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着以下 |
| G2 | 12 | 6 | 5 | 4 | 3 | 1 |
| G3 | 10 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
2026年の対象4戦はすべてG3なので、実際に使われるのはG3の行です。同着の場合はそれぞれにその着順のポイントが与えられ、競走中止や失格の馬にはポイントが付きません。
チャンピオンは「12ポイント以上」かつ「1勝以上」
サマーマイルシリーズのチャンピオン条件は、合計12ポイント以上で、対象レースで1勝以上していることです。スプリントと2000の両シリーズは13ポイント以上なので、マイルだけ1ポイント低く設定されています。条件を満たした馬のうち、合計ポイントが最も多い馬がチャンピオンで、同点で並べば全頭がチャンピオンになります。
G3を1勝すると10ポイントなので、あと2ポイント、つまり別の対象レースで5着以内に入れば条件に届きます。1勝だけで終わったり、勝てずにポイントだけを積み重ねたりした場合は、チャンピオンになれません。
褒賞金は総額3,000万円
2026年の規定では、シリーズチャンピオン馬の関係者に褒賞金として、馬主に2,400万円、厩舎関係者に600万円が交付されます。チャンピオンが複数の場合は等分されます。スプリント・2000の両シリーズ(馬主3,200万円、厩舎関係者800万円)よりは少ない額です。
歴史と近年のシリーズチャンピオン
2012年に3戦でスタート、第1戦は入れ替わってきた
サマーマイルシリーズは、サマーシリーズの3つめの競走馬部門として2012年に加わりました。当初の対象は中京記念、関屋記念、京成杯オータムハンデキャップの3戦です。2020年からはリステッド競走の米子ステークスが第1戦に加わり、リステッド用のポイント(1着8ポイント)も設けられました。2025年と2026年は、第1戦がG3のしらさぎステークスになっています。
近年のサマーマイルシリーズ王者
| 年 | チャンピオン | 合計ポイント |
| 2026年 | エルトンバローズ | 12 |
| 2025年 | キープカルム | 12 |
| 2024年 | トゥードジボン | 18 |
| 2023年 | メイショウシンタケ | 14 |
| 2022年 | ウインカーネリアン | 18 |
| 2021年 | ロータスランド | 20 |
| 2020年 | トロワゼトワル | 16 |
| 2019年 | 該当馬なし | – |
| 2018年 | 該当馬なし | – |
| 2017年 | ウインガニオン、グランシルク | 15 |
| 2016年 | 該当馬なし | – |
2017年はウインガニオンとグランシルクが同点で並び、2頭がそろってチャンピオンになりました。一方で2018年は、勝ち星のないワントゥワンがポイント最上位(12ポイント)だったため、条件を満たす馬がおらず該当馬なしとなっています。「1勝以上」という条件の重さがよくわかる例です。
2026年のサマーマイルシリーズ
エルトンバローズがしらさぎS勝ちから12ポイント
2026年は、第1戦のしらさぎSを勝ち、関屋記念で5着に入ったエルトンバローズが、条件ちょうどの12ポイントでチャンピオンになりました。関屋記念、中京記念、京成杯オータムハンデキャップは、それぞれ別の馬が勝っています。2026年の対象レースの顔ぶれやシリーズ序盤の見どころはサマーマイルシリーズ2026完全ガイド、最終戦の展望は京成杯オータムハンデ2026の展望記事で紹介しています。短距離路線の仕組みはサマースプリントシリーズの解説にまとめています。
押さえておきたいポイント
- 2012年に始まった夏の芝1600m重賞のポイントシリーズ。2026年は4戦
- チャンピオンの条件は12ポイント以上かつ1勝以上(スプリント・2000より1ポイント低い)
- 褒賞金は馬主に2,400万円、厩舎関係者に600万円(2026年の規定)
- 2016年、2018年、2019年は条件を満たす馬がおらず該当馬なし
ほかのG1・三冠・サマーシリーズの解説は、JRAのG1・シリーズ解説まとめから一覧で読めます。
管理人のひとこと
サマーマイルシリーズは対象レースが4戦と少ないぶん、1つの勝利と1つの好走の組み合わせが、そのまま王座につながるのが面白いところです。2025年、2026年と続けて条件ちょうどの12ポイントで王者が決まったように、最後まで計算が読みにくいのも魅力だと思います。夏のマイル戦で力をつけた馬が、秋のマイル路線でどんな走りを見せるのかも楽しみにしています。
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