富士ステークス2026は、12番人気のシュガークンが後方から鮮やかに差し切り、2024年の青葉賞以来となる重賞2勝目を挙げました。名馬キタサンブラックの弟が、屈腱炎による長い休養と復帰後の大敗を乗り越えて復活を果たし、マイルCSへの優先出走権も手にしました。
出来事の概要
富士S2026は12番人気シュガークンが外から一気
10月17日、東京競馬場の芝1600mで第29回富士ステークス(3歳以上・GII)が14頭立てで行われました。吉村誠之助騎手が騎乗したシュガークン(牡5、栗東・清水久詞厩舎)は、道中は後方でじっくりと脚をため、直線で外に持ち出されると一気に加速しました。同じく後方から伸びた2番人気アンパドゥに3/4馬身差をつけて先頭でゴールしています。勝ちタイムは1分32秒2(良)でした。
3着はさらにクビ差で4番人気の3歳馬エコロアルバ。1番人気トロヴァトーレは12着、3番人気アドマイヤズームは6着に敗れ、人気馬が苦しむ波乱の決着となりました。
吉村誠之助騎手「想像以上にいい脚でした」
レース後の吉村誠之助騎手は、本番になるとゲートの中で気負ってしまう面があり、スタートはうまく切れなかったと振り返りました。道中もそれほど進んでいく感じではなかったものの、直線に入ると思った以上の伸びを見せ「想像以上にいい脚でした」とパートナーをたたえています。さらに、マイルで結果を出せたことで「もう一段上のステップ」でも戦えるのではないかと、先への手応えも口にしました。
背景にあるもの
キタサンブラックの弟シュガークン、屈腱炎からの復活
シュガークンは父ドゥラメンテ、母シュガーハート、母の父サクラバクシンオーという血統です。半兄(母が同じで父が違う兄)には、GIを7勝して顕彰馬(JRAの殿堂入り)に選ばれたキタサンブラックがいます。
シュガークンはデビュー2戦目から3連勝で2024年の青葉賞を制し、日本ダービーにも出走して7着でした。しかしその後は屈腱炎を発症し、長期の休養を余儀なくされます。屈腱炎は再発しやすい脚の病気で、日本ダービー5着のマテンロウゲイルが引退する原因にもなりました。シュガークンは2026年5月の新潟大賞典で戦列に戻りましたが15着、続く宝塚記念も17着と大敗が続いていました。今回は新馬戦以来となる芝1600mへの距離短縮で、一気に結果を出した形です。
富士S2026の結果を整理
| 1着 | シュガークン(12番人気・吉村誠之助騎手) |
| 2着 | アンパドゥ(2番人気・岩田望来騎手)3/4馬身差 |
| 3着 | エコロアルバ(4番人気・坂井瑠星騎手)クビ差 |
| 勝ちタイム | 1分32秒2(良) |
| 主な人気馬 | トロヴァトーレ(1番人気)12着、アドマイヤズーム(3番人気)6着 |
今後どうなるか
シュガークンはマイルCSの優先出走権を獲得
富士Sは、秋のマイル王決定戦であるマイルチャンピオンシップ(11月22日・京都芝1600m)の前哨戦です。シュガークンはこの勝利でマイルCSへの優先出走権を獲得しました。優先出走権とは、出走希望馬が多い場合でも優先して出走できる権利のことです。本番に向かうかどうかは、陣営の発表を待ちたいところです。
敗れた馬では、2着アンパドゥの岩田望来騎手が「次に向けて良い内容だった」と話し、6着アドマイヤズームの武豊騎手は「巻き返したいです」と雪辱を誓いました。1番人気トロヴァトーレのC.ルメール騎手は、スタートから進まず走り方が良くなかったと振り返っています。
関連記事:【新潟大賞典2026展望】シュガークン×武豊 vs ドゥラドーレス×ルメール——日本一長い直線658mで問われる「真の力」
押さえておきたいポイント
- 富士S2026は12番人気シュガークンが後方から差し切り、青葉賞以来の重賞2勝目
- 半兄はGI7勝の顕彰馬キタサンブラック。屈腱炎による長期休養から復活した
- 勝ちタイムは1分32秒2。2着アンパドゥ、3着エコロアルバ、1番人気トロヴァトーレは12着
- マイルCS(11月22日・京都芝1600m)の優先出走権を獲得。次走は陣営の発表待ち
管理人のひとこと
青葉賞を勝ったころのシュガークンを知っているだけに、屈腱炎からの長い道のりと復帰後の大敗を思うと、この復活には胸が熱くなりました。12番人気の評価を覆して外から突き抜けた姿は本当にかっこよかったです。キタサンブラックの弟という看板を背負いながら、ここまで支え続けた清水厩舎の皆さんにも拍手を送りたいです。脚元と相談しながら、無事に次の舞台へ進んでくれることを願っています。
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