前走の阪神牝馬S(10着)のあと、美浦から北海道のノーザンファーム空港へ移動し、慎重に経過観察が行われていたアスコリピチェーノ。しかし、ファンが待ち望んだ復帰への道は、あまりにも過酷な診断によって閉ざされてしまいました。
引退への経緯
- 異変の検知: 21日に行われたノーザンファームの獣医師による検査にて、左トモ(左後肢)の筋肉が著しく落ちていることが判明。
- 重い診断: 明確な骨折線は見られないものの、骨盤を骨折している可能性が否定できないという診断が下されました。
- 苦渋の決断: 復帰にはかなりの時間を要すること、そしてG1・2勝の名牝を中途半端な状態で走らせるわけにはいかないという陣営の判断から、ここで引き際を迎え、第二の馬生へ進むことが決まりました。
アスコリピチェーノ 輝かしい足跡
父ダイワメジャーのスピードと勝負根性を色濃く受け継いだ彼女は、2歳時から常に世代のトップを走り続けました。
| 項目 | 内容 |
| 通算成績 | 12戦6勝(獲得賞金:5億8830万6500m) |
| 主なGI勝ち鞍 | 2023年 阪神JF、2025年 ヴィクトリアマイル |
| その他の重賞 | 新潟2歳S(23年)、京成杯AH(24年)、1351ターフスプリント(25年・サウジアラビアG2) |
管理人のひとこと
アスコリピチェーノ、本当にお疲れ様でした。 マルガの急逝の直後にこの引退発表……。競馬の神様は、時にどれほど過酷な現実を突きつけるのかと、胸が締め付けられます。
しかし、捉え方を変えれば、レース中や調教中に最悪の事故に繋がる前に異変に気づけ、無事に繁殖へと上げられたことは、ホースマンとして「不幸中の幸い」だったと言えるかもしれません。
2歳時の阪神JFでの息をのむような鬼脚、桜花賞やNHKマイルCでの意地の2着、そしてサウジ遠征からの強行軍で見事に掴み取った昨年のヴィクトリアマイル。彼女が見せてくれたすべてのレースが、名牝としての誇りに満ちていました。主戦を務めたC.ルメール騎手はもちろん、2歳時に重賞タイトルを共に掲げた北村宏司騎手とのコンビも非常に印象深かったですね。
これからはダイワメジャーの貴重な血を次世代へと繋ぐ、大切なお母さんとしての仕事が待っています。まずはその痛めた体をゆっくりと癒やし、いつか彼女に似た力強いスピードを持った子供たちがターフに帰ってくる日を、私たちは首を長くして待っています。たくさんの感動をありがとう!

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