「怪物候補」が凡走——芦毛のシンデレラが主役に
2026年6月27日(土)、アイルランド・カラ競馬場で愛プリティーポリーステークス(G1・芝10ハロン)が行われました。1番人気(単勝2.1倍)に推された英オークス馬サンダリングオンが4着に敗れる大波乱。代わって勝ったのは、芦毛の5歳牝馬エストレンジ(2番人気・単勝2.6倍)で、1馬身半差をつける完勝でG1初勝利を挙げました。
確定着順
| 着順 | 馬名 | 人気 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1着 | エストレンジ | 2番人気 | G1初勝利 |
| 2着 | (2着馬) | – | – |
| 3着 | (3着馬) | – | – |
| 4着 | サンダリングオン | 1番人気 | 英オークス馬 |
サンダリングオンとは——英オークスを制した「雷鳴の申し子」
主な戦績(2026年)
| レース | 着順 | 人気 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 英オークス(G1・芝12ハロン) | 1着 | 3番人気 | ごぼう抜きの大差勝ち |
| 愛プリティーポリーS(G1・芝10ハロン) | 4着 | 1番人気 | 完敗 |
2026年6月5日の英エプソムオークスでは、D.マクモナグル騎手騎乗で最後方からごぼう抜きの差し切り勝ちを収め、「凱旋門賞の超新星が爆誕」と称賛されたサンダリングオン。単勝2.1倍の1番人気に支持された今回のプリティーポリーSでしたが、まさかの4着完敗となりました。
敗因の分析
なぜ負けたのか——3つの考察
① 距離短縮の影響
前走の英オークス(芝12ハロン=約2400m)から、今回の愛プリティーポリーS(芝10ハロン=約2000m)への距離短縮。最後方から大外ぶん回しで差し切るスタイルは、直線の長い長距離戦では猛威を振るいますが、距離が短くなることで末脚を繰り出すスペースが限られます。
② コース適性
アイルランド・カラ競馬場は英エプソムと比べてコース形態が異なり、ペース配分の難しさがあったとみられます。
③ 反動の可能性
英オークスでの激走の疲れが、完全に抜けきっていなかった可能性も否定できません。
勝ったエストレンジの魅力
芦毛の5歳牝馬・エストレンジは長年G1のタイトルに手が届きそうで届かない、という状況が続いていましたが、今回ついにその壁を破りました。芦毛らしい輝く馬体を躍動させ、最後の直線で力強く伸びての完勝。馬の持つ「底力」が一気に花開いた瞬間でした。
今後の展望——サンダリングオンは凱旋門賞へ向かうか
敗れたとはいえ、英オークスで見せた「規格外の末脚」は本物。次走は秋のアイルランドチャンピオンS(G1)か、凱旋門賞(G1・ロンシャン芝2400m)への挑戦が有力視されています。12ハロン以上の長距離に戻れば、その真価が改めて問われることになるでしょう。
管理人のひとこと
英オークスで「雷鳴とどろく剛脚」と称されたサンダリングオンが、距離短縮の一戦でつまずいた——これは競馬が持つ「距離適性という絶対の法則」を改めて教えてくれる結果でした。
思えば、かつての名牝エルコンドルパサーも日本では無敵でしたが、凱旋門賞では2着に涙。距離・コース・馬場——三つの壁を越えた馬だけが「歴史的名牝」と呼ばれる資格を得ます。サンダリングオンがその壁を越える姿を、秋のロンシャンで見届けたいものです。

コメント